登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

北アルプス 西穂山荘

昨日、靖国神社の桜の標本木で5輪以上の開花が確認され、開花宣言がなされました。

私は東京で育ち、今も東京に住んでいます。35年前、小学校の入学式で撮った写真には満開の桜が写っています。

今の子どもたちの写真では葉桜になるのでしょうか。

樹木医の先生によると、2月1日からの毎日の最高気温を足していき600度を超えると桜は開花するそうです。


どんどん温暖化が進んでいるのは、雪山でも感じることができます。

ここ数年だけでも、雪解けが本当に早くなりました。

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雪が積もっているからこそ、歩ける道もあります

この山小屋が通年営業してくれているおかげで、この山域で初めての雪山にチャレンジできた登山者が大勢いることだと思います。

私もその一人です。

 

西穂山荘~長野県松本市~Nishiho Sansou

ロープウェイから2時間も歩かずに着きます。

ここまでは樹林帯ですので展望はありませんが、受付を済ませザックを置いて少し先まで散歩するだけで(丸山)いい眺めですし。

暖かみがあって居心地のいい山小屋でした。

オリジナルグッズに目移りし…手ぬぐいとTシャツ、迷ってTシャツにしましたがなんで手ぬぐいにしなかったんだろう、と後悔しています。やっぱり日常で使いたい。

でも山から帰る高速バスで着ていたら、サービスエリアで「西穂行ったんですか~、いいですねぇ」と話しかけてもらえましたが。

山でしか着られなく、しかも他の山小屋の乾燥室に干したまま忘れました…すぐに取りに行けないのに連絡するのも気が引けて結局そのまま。

 

 

初めて残雪シーズンの西穂独標までピストンし、戻って食べた名物ラーメン。

たちのぼる湯気までおいしかったなぁ。

目でも味わえますよね。温かい食べ物って、なんでこんなに幸福な気持ちになるのでしょう。

醤油も味噌もいただきましたが、寒い季節はやっぱり味噌!

 

西穂独標までなら、慎重に歩けば登れると思います。

しかし、そこで出会ったグループで下りの1歩目が怖いとすくんでいる方もいました。

前を向いて出す1歩目が怖ければ、後ろを向いて(岩場をよじ登るような体勢)両手を確実なものにつかまり片足は確実な場所に置いてから1歩目を下ろせば怖くありません。

これから進む方向に背を向けるのが不安かもしれませんが、この方法を一度試してみてください。

たとえ短い距離でも前を向いて下ろす1歩と、体を反転させて下ろす1歩では怖さが全く違います。

前を向いていると、下ろした足が滑ってしまった場合、体を止められるかが分かりません。だから怖いんですもんね。

前を向いたまま恐る恐る1歩を出している人を見ると、「後ろ向くといいですよ~」と声をかけてしまいます。

たった数秒の違いですから。

 

西穂独標までの歩きで怖かったなら、そこから先は進むべきではありません。

ここまでの道より、ずっとずっと歩きづらいですから。