徳澤からも横尾からも、同じような樹林帯を歩きます。
初心者でも歩きやすいコースを行けば絶景を楽しむことができる、オススメの山小屋です。
ただ、トイレの臭気が部屋まで流れてきてしまうんですよね~。
これだけがマイナス点。
すごくきれいなのに、なんだかもったいない。
部屋の入り口付近が寝る場所だと、ちょっとイヤかなぁ。
けっこう夜中も出入り(トイレやら星空を観るやら)があるので、扉が開閉するたびに空気の流れが…
慣れてしまえばいいのですが、到着した直後は特に気になります。
部屋というか、通路両脇に二段式の寝るところがあります。
蚕部屋(かいこべや)や蚕棚(かいこだな)と呼ばれているのがこれです。
布団数枚分のスペースで仕切られていたり、山小屋の大きさいっぱいまでずっと仕切りなく続くなどの違いはありますが、二段式であれば同じスペースに2倍の人数を入れることができます。
上段だと何度も梯子の昇降をしなくてはなりません。
山の梯子では大丈夫なのに、山小屋の梯子では油断しているからか脛をぶつけます…アザになるくらいに。
垂直の梯子って下りにくい。運動神経が悪いから?
まだ山では若手とされる年代のせいか、今まで下段に案内されたことはありません。
ご年配の方にへ優先的に案内していると思われます。
夕方、すべて埋まってから見てみるとそうだからです。
以前、ご年配の方に受付の方が上段をご案内していました。
「いや、足が弱いから無理だ」とごねていましたが…「下段が埋まってしまったので、上段へお願いします」って小屋番さんが言っているじゃないですか…足が弱い、そんな理屈を通すのヘンですよ。ここまでどうやって来たんです?
足が弱い方は、3000メートルまで登山しませんよ。
正座でいれば頭が当たるような山小屋は今までありませんでしたが(身長160センチ)、ご想像の通り天井は高くありません。
でも、この天井の低さが「山小屋っぽい」ような気もします。
山小屋を出れば大展望です。
いつも大満足!
槍ヶ岳から穂高岳までを視界いっぱいにおさめることができます。
ここは私がライチョウによく出会う場所でもあります。
風がいつも強いため、景色を眺めていると頻繁にトイレに行きたくなってしまいますが、山小屋からすぐの場所ですから気になりません。
トイレを気にせず、温かいものを飲めるっていいなぁ。
ただ静かに座っているだけのせいか、手を伸ばせば届く距離までよくライチョウがきてくれます。
2014年9月27日(土)、紅葉の登山を楽しむ登山客が多い週末に噴火した御嶽山。
山頂付近にいた方々が大勢亡くなり、行方不明の方もまだいらっしゃいます。
夕方、景色を眺めに外へ出ると、御嶽山の山頂から噴き出す白煙のような雲がわいていました。
あのとき、あの山にいた方々の恐怖や心細さ、絶望を想像すると胸がぎゅっとなります。