今まで何回泊まっただろう。
この小屋に泊まればどこにでも行ける。
双六小屋は、そんな場所に建っているのです。
受付を済ませます。
検温をしてもらうのですが、何度計ってもLowと出てしまう。
強風なのに半袖でずっと歩いてきたからでしょう。
腕に触れるとヒンヤリ。
あったまるものをいただこう、と中華丼(と、もちろん手ぬぐいも!)を注文します。
到着順での案内になるそうですが、個室があと2部屋空いていて、プラス3,000円で相部屋(4人)でなく個室にできるとのこと。
する、する、する!!
3,000円あれば中華丼のほかに、カレーもおでんもいけるな、ってちょっと思ったのですが、個室の快適さを想像したら…
とってもきれいな部屋でした。
3組布団が敷いてありますが、今日は私だけの部屋!
ザックの整理も着替えも、何もかも気兼ねなくできる。
朝出発が早い人に起こされることもない。
他人のヘッドランプの明かりにピッカーンと照らされることもない。
個室サイコー!
トイレもきれいです。
排泄物をヘリで下ろしている、なんて想像しませんよね?
双六小屋の乾燥室はハイパワー。
あっという間に、ホカホカに乾きます。
雨の日だけじゃなく、何度助けられたことか。
真夏ならともかく、9月半ば過ぎるともう、汗でヒエヒエの下着やTシャツを着たら風邪をひきそうな気温です。
私は寒がりではありませんが、ダウン着ましたもん。
中華丼はお腹の一角におさまりましたが、まだまだお腹が空いてる。
もっと食べたいなー。
でも双六小屋の夕食は確か、天ぷらだったはず。
楽しみだ。
ストレッチをしたりしていたら、夕食のお時間になりました。
温かい天ぷらが6種、ジャガイモや豚肉の甘辛などすっごくおいしかった。
こんな贅沢な食事、自分で背負いあげることなんてできません。
山でおいしい食事ができる幸せをかみしめながら、お腹におさめます。
外に出てみましたが、ガスっていて真っ白けっけー。
夕焼けはもちろん、すぐそばの樅沢岳(もみさわだけ)すら見えません。
風もまた強くなってきました。
それにしても、今日はライチョウがいないなぁ。
双六小屋周辺では、今までほぼ毎回見れていたのになぁ。
せっかくの個室ですから、のんびりごろごろしよう。
いくつか持ってきた山の地図を広げ、次に行く山を思い浮かべます。
本だと読んでしまったら終わりですが、山の地図は無限に見ていられる。
しかも薄くて軽いから、いくつでも持てるという利点も。
小屋の電波状況は良くないのですが、双六岳・樅沢岳どちらの方面でも、15分ほど上がればつながります。
一度だけ、爆弾低気圧のときに登山をしていて、あまりの悪天候にここで泊まることになったとき、この衛星電話を借りて自宅へ電話をしたのですが、ジャンジャン100円玉が吸い込まれていき焦りました。
朝ご飯は、遅めの6時。
味噌汁、おかわり!
鮭って、ほんと白飯に合いますよね。
ご飯もおかわり!
続きます。