登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

北アルプス 双六(すごろく)小屋

ここには何回お世話になっているだろう。

双六小屋は交差点です。

ここからどこにでも行ける。

どこからでも、ここへ来ることができる。

槍ヶ岳からここへは西鎌尾根、何度も上り下りを繰り返します…登ると次の登りが見え、つい「またか…」と声が出てしまいます。

新穂高ロープウェイのバス停~わさび平小屋~鏡平山荘でかき氷を食べて、鏡のような池に映りこむ槍ヶ岳を見てから、ここへ登ってくる。幸せの散歩道です。

富山県から入山して、薬師沢を渡り雲ノ平を散歩して三俣蓮華岳の山頂で「ここが長野県と富山県岐阜県の境目なのかぁ」とそれぞれの三角点にタッチして、ここへ下りてくる。

七倉から裏銀座コース、岩場を歩いてやっとここへたどり着く。

山を歩くのが好きなたくさんの人の気持ちが集まる場所なんです。

 

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双六岳はだだっぴろい山頂で、どこで休憩するかいつも迷います

北アルプス山小屋 双六小屋−双六紹介−

天ぷらが有名(昨日ご紹介した黒部五郎小舎と同系列)。温かく提供してくれます。

混む山小屋ですから仕方ありませんが、隣の人とくっつきながら正座して食べなきゃならないのがちょっとツライ。

雨の日に一度だけ食べましたが、それからはずっと自炊です。

自炊か食事付きかで、なんとなく部屋が分けられている印象。

 

軽食メニューも豊富。

ガッツリ食べられる牛丼、定番のラーメンなどなど、毎回いろいろいただいています。

テーブルの数も多いですが、私は山々を眺めながら食べられるベンチが好きです。

テント場も広いですし、なんといっても水が無料なのが嬉しい。

蛇口から豊富に出てきますので、手ぬぐいを濡らし顔を拭いています。

気持ちいいぃぃぃ!

 

ひとつ、おしいなぁと思うのが…談話室の本棚が貧弱なこと。

談話室の大きさに関係なく、けっこう本の数が充実している山小屋が多いせいか、少ないなぁと感じます。

何度も泊まったことがあるし、天候が悪く停滞したこともあるので、おそらく全て読んでしまっています。

停滞中は自分の持っている文庫本を読んでもなお、なかなか時間が過ぎませんでした。

 

小屋番さんもテキパキしていて感じよく、いつも快適に過ごしています。

Tシャツなどのオリジナルグッズも豊富。

ここを通る計画のときは「足りなくなったら双六小屋で買っちゃえばいいや(買うための言い訳)」と1枚持って行かないくらいです。

山をシンプルに描いたデザインのTシャツが気に入っており、山に登らない人からも評判がいいです。

 

あと、ライチョウ好きの方へ。

双六小屋から双六岳への道を少し上がると…よくライチョウがいます。

天気が下り坂のときでしたが、一度に6羽でてきました。

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ライチョウ祭り