登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

中央アルプス 木曽駒ヶ岳へ その3

ロープウェイを利用して、たった2時間でこの景色!

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木曽駒ヶ岳の山頂は、だだっぴろくて、みんなが思い思いの場所で楽しそう。
ふたつの社殿がありました。

山頂でのんびり過ごしました。
周りの話す声に意識をもっていかれたくないので音楽を聴いていますが、山では歌詞のある音楽は聴きたくなりません。
英語なら私にとっては意味不明なので、歌詞だと脳が認識しないのでいいのですが、歌詞があると連想して考えちゃうからでしょうか?
ともかく、山ではクラシックなどが私にはピッタリなようです。
あー、至福のとき

目をつぶって気持ちよくて、いつの間にかうとうとして、目を開ければ絶景。
太陽のおかげで、ポカポカです。
空は、ガスったり青空になったりを繰り返して忙しい。
でもダイナミックな景色は「雲があるからこそ」なんですよね〜。
どんどん湧き上がる雲が、ずっと見ていても飽きない絶景をつくってくれる。

楽しみにしていた夕陽は、ガスにおおわれていて見えませんでした。
ガスの色が橙色に染まっただけ。
暖かな色でした。
さ、寝よっと。
夜中はきっと、満天の星。
目が覚めたら、外に出てみよう。

…耳栓をしていても聞こえるイビキで目が覚めた。
隣のおばちゃんかぁ。
でかいイビキって音だけじゃなく、体にも振動が伝わってくるものなのね。
初めて知った。

いや、違う。
誰かに起こされた、なんてイヤだからトイレに行きたくて目が覚めたことにしよう。

そう思いながら外に出ました。
トイレは外ではないのですが、扉を開けると外の景色が見えるのです。

息をのみました。
見事な雲海が視界いっぱいに広がっていました。
昼間は見えなかった御嶽山も、雲海に浮かんでいて、その大きな姿を見せてくれています。
いくつもの山の頂が、雲海からてっぺんをのぞかせていました。
ところどころ雲海の切れ間から街の灯りも見えます。

見上げれば、月の明るさに負けないほどの満天の星と天の川。

やっぱり一眼レフ買おうかな…
欲しいな…

凍えそうなくらい寒かったのに、1時間近くもいたようです。
いい景色を見せてもらったな。
誰も見ていなくても、この美しい景色は、ここにあるんだよなぁ。
そう思いながら、おばちゃんのイビキをBGMに、軽い振動を感じながら浅い眠りにつきました。

朝は、ご来光の時間に合わせて山頂へ行けるような時間に電気をつけてくれるので、起きれるか心配な方でも目が覚めます。
周りもゴソゴソ用意し始めますし、まず寝過ごすことはないでしょう。

今回は、4時40分頃でした。
カメラ、温かい紅茶を入れたテルモス、防寒具をサブザック(山頂などで過ごすためのものだけが入るような薄い小さなザック)に突っ込み、飛び出しました。
起きたばかりの体には、昨日、何往復もした山頂までの10分弱の登りも息があがります。

早くあの色を見たい!
気持ちが前のめりになります。
しかし、足は少し遅れている。
年をとりました。

山頂まで、もうすぐ。
あ…大好きな色がそこにありました。

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山頂には、続々と人が集まってきます。
みんなが同じ瞬間を楽しみにしている。
いい時間です。
ご来光そのものも美しいですが、その前の時間の空の色が大好き。

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太陽が光の放射を始めました。
あぁ、今回はどんな朝陽を見られるんだろう。

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ほんとに寸前に、まさかのガス!
視界は真っ白!
笑えました。
こういうときもあります。
振り返れば、雲が稜線を飲み込もうとするように、どんどん湧いています。

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でも大満足。
毎回違うからいいんです。

温かい朝食をいただき、忘れ物がないかを確認して下山します。
本当はぐるっとまわるコースをとる予定でしたが、ガスがすぐには晴れなさそうだと判断して、最短距離でロープウェイ駅に下山することに決めました。
待てば晴れるだろうけれど、いつになるか分からない。
また来ればいい。

続きは次回…