登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

2020年ラストの北アルプスへ その1

山に行く合間に、仕事に行っています。
10/12から歩いた蝶ヶ岳

いつものように、仕事明け。
「飛騨高山」行きの高速バスに乗ります。
今回はひとりではありません。
職場の上司、ひとまわり年上のライチョウをこよなく愛する(でも見たことはない)おじさまと一緒です。

上司にとっては初めてのアルプス。
かなり気温も下がる時期ですが、ライチョウに出会う夢をかなえるべく、装備を揃えて上高地に向かいました。

本日のスケジュールは、なかなかタイト。
平湯温泉バスターミナル到着が13:40。
上高地行きのバスが14:00出発。
これに間に合わないと、タクシーになってしまう…手痛い出費になります!
上高地バスターミナルから約6kmの距離の徳澤園に16:00までに到着、という…。

山の中では電波を探して電池を消耗しちゃうから、スマホ機内モードにするんだよ、とか。
上司はライチョウに出会ったときのために、ガラケーからスマホに替えたくらいの意気込みです。

10月半ば、気温は6℃〜12℃予想で少し暖かめ。
こんなときにどういう服装で、何を持って行ってか。
足りないものはなかったか。
雨具をのぞき、使わなかったものはあったか。
山を始めた頃は、山に行くたびに毎回メモをし、次に役立てていました。
今はザックに物を入れる場所も大体決まっており、目をつぶっても出せるくらいになりました。

高速バスは順調でした、諏訪湖サービスエリアまでは。
松本ICで高速道路を下り、一般道を1時間ほど走るのですが…
こんなに工事してるの?
片側通行のため、何度も停車。
トンネルを走行するときもかなり徐行します。
バスは予定通りに着かないかもしれないこと、分かってます。
普段はいいの。
でも今日だけは着いて!

自分の腕時計と、バスのデジタル表示を交互に見ます。
見てもしょうがないんだけど。
普段は平湯温泉に着くまで熟睡なのに、今日は気持ちが焦りまくっています。
だって…タクシーもったいない!
その分、おいしいもの食べたい!
到着予定時間になっても、さわんどの駐車場あたり。
あーーー、ダメだ。
ほんと、そう思いました。

平湯料金所を過ぎたところで、13:56。
信号は赤。
ぎりぎりダメってなんかやだ!
遅れるなら、バスが行っちゃってからにしてくれ!
急いでほしいんだか、なんだか分からない矛盾した叫びを心の中で繰り返していたら…
13:58。
平湯温泉バスターミナルに到着、扉が開きます。
前の座席で良かった。
上司を放置し、「上高地」行きの路線バスの横に立ち切符を受け取っている女性のもとへ走ります。
「いま! 今! 乗車券を買いますから! ふたり乗ります! お願いします!」

セーフ…
「すみませんすみません」と言いながら、空いている座席に座ります。
上司も息をきらせながら、ついてきていました。

なんてラッキー。
安心して熟睡。

14:30前に、バスがずらりと並んだ上高地バスターミナルに到着。
トイレを済ませ、登山届を提出します。
本日の宿「徳澤園」と、明日の宿「蝶ヶ岳ヒュッテ」にそれぞれ電話をします。
台風が去ったあとで暑い…
もっと涼しいはずだったのに。

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まずは上高地のシンボル「河童橋」へ。
上司は「これが上高地なんだ~」とキョロキョロしていました。
「人多いね~~」
いえいえ、普段はこの6倍はいます。
橋の上にぎっしりですよ。
上高地の紅葉は、まだまだこれから。
穂高連邦の紅葉は見事でした。

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風景を楽しむのは帰りにして、とりあえず徳澤園に早めに着きましょう。
14:40 河童橋
15:25 明神館
16:10 徳澤園

予約時に約束した16:00を少しオーバーしてしまったけれど、どうにか明日に備えられそうです。

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徳澤園、とっても素敵なところです。
続きます。