登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

中央線 初狩駅から滝子山へ

今年は天気のタイミングが合わなくて行かなかったけれど、アルプスの紅葉もそろそろ終わりに近づいていることでしょう。

紅葉が終わっても営業している山小屋はあるけれど、氷点下は寒すぎる。

汗をかかなくなるから着替えは減るけれど、夏なら薄手のダウンだけだった防寒着も帽子・手袋・フリース … と、かさばるし、水場が凍るから水を持っていったり、と夏より重くなることも。

そんな理由もあり、10月からだんだんと2000m以下、日帰りの山にシフトしていきます。

天気も良さそうだし、久々に中央線の山に日帰りで行こうかな。

中央線の大月あたりまでの駅から登れる山であれば、6:00に出て18:00頃に帰宅できます。

さて、どの山に登ろうか。

山の地図を見ながら中央線の駅をたどっていくと…

初狩駅

そうそう、この駅。

南アルプス八ヶ岳行くときに通るのですが、山の服装で降りる人がけっこういるイメージなんです。

この駅から登る山というと、滝子山高川山

高川山の方がコースタイムが短いから、冬にとっておこう。

今日は滝子山に決めました。

 

8:05

初狩駅△450


金木犀のいい香り。

秋だなぁ。

これも秋の風景ですね。

 

歩きはじめが緩やかなのは利点ですけど、舗装路+林道で1時間ってのは長いです。

ひとりなので、黙々と。

キョロキョロしながら、なんとか歩くといった感じです。

 

8:35

細い林道、登山口か…?

 

水の流れる音が涼しげですが、風が全く通らず暑い!

今日までは真夏日の30℃予報で、ここ滝子山も22℃。

拭いても拭いても出てくる汗が目にしみますが、鼻歌が歌えるくらいのスピードで淡々と高度を上げていきます。

ジムで傾斜をつけて歩いている効果がある!

実感できるのが嬉しいです。

何度か小さな流れを渡ります。

あまりに暑いので、沢の水で何度も首筋などを冷やしてしのぎました。

 

9:30

彼岸花です。

ピント合っていませんね…

 

「最後の水場」とありますが、充分足りているので寄りません。

地図に「水場」とあっても、季節によって枯れているかもしれないので、期待しないことにしています。

水場より、コースタイムが7時間だからトイレほしいな…

維持費が大変なのは、山小屋で働いたから知っています。

でも、トイレがないと、二度三度来ようと思わないのです。

トイレを我慢した記憶が先立ってしまって。

「また登りたい! でもなぁ…」と。

 

緑がキラッキラしてる!

緩やかなジグザグ道が続きます。

道は細いけれど、歩きやすい。

標高1000m超えても、まだ景色ひらけず。

富士山見えるまで、がんばるぞー。

滝小山は、秀麗富嶽12景のひとつなのです。

秀麗富嶽十二景 | 登山の用語集 - ヤマレコ

どんぐりがいっぱいだー。

急に栗ごはん食べたくなりました。

どんぐりが落ちる音が頻繁に聞こえるのですが…

「コツン、カラカラ、ゴスッ、カサカサカサ」

最後のは斜面を転がってく音、これで1セットです。

ゴスッは地面に落ちたときの音。

めりこむんじゃないかと思うくらいです。

不意に当たったら痛そう…

 

 

10:05

立河原と山頂への分岐

やっと風が通り始めました。

 

ひっ!

目の前にゴスッと何かが落下。

イガイガじゃないの!

あと1秒早く通ってたら、頭にぶっ刺さった。

あっぶねー。

 

木々の間から富士山がチラチラ見えています。

あの先に、あの先に、どんな景色が広がっているんだろう。


10:50

檜平△1336

富士山が見えました。

なんか合成みたい。

ここは、男坂と女坂の分岐です。

たいてい女坂のほうが緩やかだから、もちろん女坂〜。


11:15

男坂と合流。

ここからしばらくは、なだらかな道です。

あとは最後に△100ほど登るだけ。

もう少しで、おにぎり食べられる!

お腹すいた。

 

11:35 △1590

三角点がありました。

ここは展望がなく座れませんから山頂を目指します。

もう少し。

山頂に近づくにつれ、色づいた葉が増えてきました。


11:40

滝子山△1620

富士山、なんてきれいな姿だろう。

ここまでずっと展望がありません(檜平で少し見えただけ)でした。

だからこそ、嬉しいのか。

でも、ずっと見えてたらもっと嬉しいです~。

 

おにぎりと羊羹の簡単ランチ。

早く食べて出発しよう。

何にこだわってんのか、写真ウンチク男が奥さん相手にガミガミうるさいのです。

木の枝がうつりこんだ、とか逆光だとか、画面を確認してから撮れとか。

あー、うるさい。

いい気分、台無しですよ。

音楽を大音量で聴きながら、食べ終わりました。

 

12:00

来た道を戻り、大谷ヶ丸方面へ。

 

鎮西ヶ池って、もしかしてこれ?

 

滝子山は、笹子駅から登る方が楽しいかも。

開放的な道が続きます。

 

きれいな流れを見ながら、いい道〜。

 

たくさんの羽根が…

ここで何があった?

 

12:55 難路と迂回ルートの分岐

もちろん迂回で!

 

13:00 曲り沢峠と笹子駅の分岐

このように、頻繁に道標があるので、地図がなくなっても、どこへ向かうかが分かっていれば迷う心配はなさそうです。

大月の山は、道標が多いと感じます。

それだけ登る人が多いのでしょう。

 

また、栗のイガイガが目につくようになりました。

頭に刺さらないよう気をつけねば。


いくつもの沢がぶつかり、いつの間にかゴゥゴゥと大きな流れになっていました。

ほんとに、いい道〜。

このままずっとこんな道で、林道と舗装路すっ飛ばして長いエレベーターで、最寄り駅まで着かないかなぁ。

 

ヤマカガシ?

猛毒らしいです。

 

13:55 お地蔵さま

道証(みちあかし)地蔵、と山の地図にありました。

やさしいお顔です。

今日も楽しく歩けました。

ありがとうございました。


ここから林道です。

クロックスのサンダルに履き替えて、グダグダ歩きます。

 

甲州街道、こんなに狭くなるんだ。


笹子餅だって。

小腹も空いたし、買おう。

おぉ、見たことのないレジ!

お願いして撮らせてもらいました。

レシートは出ません。

笹子餅は、5個500円、10個1000円の2種類。

他に酒蒸しまんじゅうだっけ? もありました。

7:00〜で年中無休。

笹子駅スタートなら、登る前に買えます。

 

駅のホームで、ぱくぱくっと2ついただいて、あとはツレのお土産にします。

ひとくちサイズ。

おいしい〜。

 

駅から駅の登山は、気持ちがラクです。

最寄り駅までバスで1時間以上で、本数が少ないと焦ってしまうときがありますから。

 

こんなにいい天気でしたが、山で出会ったのは4人だけ。

初狩駅で、もっと降りたんだけどなぁ。

高川山の方だったのかな、みなさん。

 

中旬か下旬に、大菩薩嶺へ行こう。

その頃にはきっと、紅葉がきれいだろうなぁ。

低山を楽しむ季節の始まりです。

 

翌日、米八で10/8まで限定の栗おこわを買って食べました〜。

栗、頭に刺さらなくてよかった。