登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

奥穂高岳へ その1

今回の計画をたてるとき、迷いました。

このブログを始めてからは行ったことがないけれど、これまで何度か登ってきた奥穂高岳

上高地河童橋から見える山です。

初めて登ったのは10年以上前、妹と。

「あそこまで1日で行けるの?」

ふたり同時に口に出したほど、遠く高く見えました。

下山してきたときも同様で、振り返って

「あんな高いところから数時間で下りてこれるんだ~」

と、これまたビックリしたくらい。

 

上高地の標高が約1,500m、奥穂高岳の山頂までの標高差は約1,700mです。

仕事を終えてコインロッカーに入れておいたザックを回収し、新宿発の夜行バスで寝て、早朝に上高地に到着。

寝不足だろうと疲れていようと、30代後半までは一気に登れていました。

今回は夜行バスではなく、上高地から路線バスで30分の平湯に前泊(上高地はお高い宿が多いし、天気を見ての直前予約ではそもそも空きがないでしょう…)するから、夜行バスで行くより体は楽です。

それでもやっぱり、奥穂高岳まで一気に登るのはやめることにしました。

昼前から天気が崩れる予報もあったこと。

濡れた岩場は、ほんとうに滑る。

滑ったらおそらく終わる。

海の日の3連休から始まって、この山域(特に前穂高岳付近)で遭難事故が多発したこと、亡くなったのが私と年齢も近い方々だったこと。

私も40代後半になり、過信してはいけないと思いました。

今までは普通にできていたとしても、今回はできないかもしれない。

周りに迷惑をかけず、自分が楽しく歩くためにも、予約を変更できたので途中の岳沢(だけさわ)小屋で1泊することにしました。

 

昼頃、新宿と飛騨高山をむすぶ高速バスに乗りました。

諏訪湖サービスエリアで休憩。

ここには、上島珈琲のコーヒーソフトがあるのです!

諏訪湖サービスエリアに寄ると、必ず食べるくらい好き。

幸せ〜。

<店舗限定>上島珈琲店のソフトクリーム - 上島珈琲店

 

混んでいて、新宿から約6時間かかりました。

私は平湯バスターミナルで下車しますが、さらに高山駅まで向かうのです。

この路線は長いし、狭いトンネルたくさんあるし…

運転手さんは大変だと思います。

いつもありがとうございます。

 

「平湯バスターミナル」で下車し、徒歩1分の「安房館」へ。

天然温泉|安房館(奥飛騨温泉郷/平湯温泉)

部屋に、トイレも冷蔵庫もあり。

これだけで大満足。

 

バスターミナルの隣、下山後によく寄る「ひらゆの森」は、ひとりだとほとんど泊まれないイメージです。

すごく先の日にちでも、予約がとれたことがないんですもん。

 

今回は、いいところ見つけました、

これから前泊のときは、ここに泊まろう。

食事ナシの素泊まりですが、夕食は近くにおいしいお店があるので困らない。

平湯に来ると毎回、平湯バスターミナル隣の「よし本」でお蕎麦だし…

今日は違うところにしたい。

女将さんにオススメノお店を教えていただきました。

平湯神社の奥、「禄次(ろくじ)」です。

隣には、温泉と足湯がありました。

帰りに寄りたいなぁ。

メニューがいっぱいで迷う…

あ、鶏のたたき(ひとりだと量が多く、アゴが鍛えられました)がある!

なかなか食べられないから、これと…

飛騨牛モモ炙り刺し(おいしい、でも少ないです…)にしよう。

で、〆はラーメン。

好み!

うまい!

興味深い本がありました。

飼わないけども。

予算オーバーでしたが、夕立がすごいのでぜんざいを注文し

「混んでくるまで、いさせて〜」

とお願いしました。

さすが、標高が高い平湯。

到着したときから、東京よりずっと涼しかったけれど、雨が降り始めてどんどん気温が下がるのが分かりました。

どしゃどしゃ降る雨を眺めながら、ぜんざいをチビチビ。

間が持たない、こういうとき。

茶店でくつろぐのも苦手。

なんでみなさん、あんなゆったり過ごしているのでしょうか。

10分もたなかった…

雨が弱まってきたのでダッシュで宿へ戻り、温泉はいって寝る〜。

これだよ、これ!

平湯は、鉄サビのような匂いの温泉です。

あったまるなぁ〜。

 

安房館は素泊まりですが、朝食用におにぎりを作ってくださるのです。

昨夜、受け取りました。

おにぎり2つ、ゆでたまご、漬物。

持参した味噌汁や野菜ジュースといただきます。

あと、大量の枝豆…

高速バスに乗る前に実家へ寄りました。

父上が

「枝豆、好きだろ。露地物が出てたから茹でといた、持ってけ」

えぇっ!

いつの段階で食べるのさ〜。

高速バスの中は、基本的に飲食禁止。

禁止じゃなくても、枝豆は食べないだろ。

そして、夕食は外だし。

「山の上で食べりゃいいだろ」

2回目の、えぇっ!

重くかさばる枝豆の殻を3日間持ち歩け、ということか。

そうか、山にはゴミ箱がないことも知らないもんな。

しょうがない。

山で食べる、ぷりっぷりの枝豆…

想像したら、おいしいに決まってる。

が、ダメだ。

朝の4時に食べましたよ。

両手で持ちきれないほどの量を全部。

ちゃんと消化できるといいのですが…

宿の方のご厚意で「そういったゴミも処分しますから、置いてっていいですよ〜」

ありがとうございます。

 

昨日、平湯に向かう高速バスの中で、

「翌朝、乗鞍岳へ登ってから上高地に行くのもいいなぁ~」

と思いつきました。

登山1日目、時間に余裕があるときに、上高地へ行く前に登っていた山なのです。

しかし検索すると、乗鞍スカイラインが通行止めとのことなので断念。

それを知らずに平湯まで来て、「畳平まで、おとな4枚」と買おうとして、切符売り場の方に知らされ、「わたしたち、ここに何しに来たんだろう」と愕然としていた方々もいらっしゃいました。

でも、岐阜側からは入れませんが、長野側からは入れます。

平湯温泉・ほおのき平から乗鞍岳へ | 濃飛バス公式サイト

平湯バスターミナルは、上高地新穂高ロープウェイ双六岳西穂高岳方面)へのバスが発着する便利なところです。

5時の始発バスに乗りました。

 

続きます。