北アルプスの餓鬼岳に登る予定でしたが、天気予報をみて南アルプスの北岳に変更しました。
北岳、5年ぶりです。
このブログを始めたのが2018年11月なのですが、その年の夏に登ったのが最後。
雄大な稜線が連なる、何度も行きたくなる山域です。
山小屋の予約も便利になりました。
事前のカード決済も可能です。
甲府駅から、登山口の広河原までバスで約2時間。
途中からクネクネ道になり、いつもバス酔いしがち…
出発前夜、お布団に入る寸前に思い出した!
広河原のインフォメーションセンターにはコインロッカーがあった、と。
今回は40リットルのサースフェーではなく、30リットルのスイウで行くと決めていました。
登山靴はもちろん入りませんし、おやつなどでパンパンとはいいませんがけっこう詰めたので、行き帰りに読む本も諦めていました。
コインロッカーがあれば、下山後の着替えや本、はいてきたサンダルも入れておけるじゃないの!
やったー。
楽しみすぎて眠れない…
9:05のバス(もっと早くならないかなぁ…)に乗るので、朝早くに家を出て甲府駅へ向かいます。
う~ん、思ったより並んでるなぁ。
前に並んでいる外国人の男の子のザックの脇ポケットには、ズッキーニとアスパラが刺さっていました。
メニューはなんだろう?
じっと見つめ過ぎたのでしょうか。
「ん?」と聞かれてしまった…
アスパラなどを指して「メニューは何かなぁと思って」と、ボソボソ言うと
「パスタだよ~」
ほぅ。
なんか、すてきだわ。
テント場でパスタをチャチャッとつくる若者。
30人くらい並んでいましたが、10人は外国の方でしたね。
そして、ほとんどの方がテント泊の装備。
並んでしばらくたつと、係員の方が協力金300円の徴収ついでに人数を数えて、私の前でラインを引き、
「座席はここまでだねぇ~」
ひぃっ!
私の後ろにもいますよ。
今日はバス2台、出ないんですか?
「今日は少ないから1台だけだねぇ」
うあぁぁぁ…
2時間立ちっぱなしかぁ。
立っているのは苦ではありません、立ち仕事だし。
でも酔うんですってば。
何年か前に一度、立ったことがありました。
登山口に着いてからしばらく、吐き気で登り始めることができませんでした。
う~ん、次のバスにしよっかなぁ。
たった1時間あとだもん。
今日は天気もちそうだし、歩行時間も短いから。
でも一応、バスの車内へ進んでみると…
あれ?
座れた。
でも、いちばん後ろの5人掛けの真ん中。
ギュウギュウなので、両側の人の体温があったかすぎる。
狭い。
でも座れるだけマシだ。
文句は言うまい。
でも、ちょっと気がかりなことがある。
左隣の人が「オレ、雨男なんすよ。予報が晴れでも必ずダメ」と、隣の人に自己申告してる。
帰ってもらってもいいですか…
お願いします。
願いは通じず、広河原まで乗っていかれました。
そういう人、いるんですよね。
15年前に、流氷ダイビングに行ったとき。
普段のダイビングの3倍くらいの金額なので、悩んで悩んで決心して網走へ向かいました。
事前のミーティングで、ひとりが「私、7年連続で来てるんだけど、一度も流氷が接岸しないんですよね〜」
あぁ… ダメだ。
こういう、絶対にタイミングを外す人っている。
きっと明日は流氷が陸から離れているのだろう、と予想できましたもん。
そして、やっぱり流氷は遠くへ離れていってしまっていたので、0℃の海水でただの寒いダイビングをして、イクラ丼をしこたま食べて、本場(クマの本場かなぁと)の熊鈴を買ったなぁ。
3泊、ひとりでイクラ丼をかっこむ私を不憫に思ったのか、なぜか毎朝のバイキングでホテルの方が同じテーブルにつき、話し相手になってくれるという、温かいもてなしを受けました。
11:00に広河原へ到着。
ここで標高は1520m、気温は18℃です。
インフォメーションセンターの2階で登山届を提出したあと、サンドイッチを食べてゆっくり支度。
ひとりでのんびり歩きたいので、みんなが出発するのを待ちます。
トイレをすませ、コインロッカーにサンダルや本を入れます。
なんて、良心的なお値段。
小さなロッカーは200円、ザックが入りそうな大きなロッカーは300円。
11:30 出発~。
吊り橋を渡って、緩やかな道でスタートです。
風が気持ちいい。
12:00 分岐
ゆっくり歩きます。
それでも14:30前には着けると思うので。
みなさん、同じ気持ちなんでしょう。
ゆっくり出発した甲斐なく、これでは団子状態で歩くことになります。
私は、前後に人がいると落ち着かないので、水を飲んだりしてタイミングをずらしていきます。
少しずらすだけで、ひとりきり。
いくつもある階段のほとんどが、滑りにくくするために面取り(?)してある…
ありがたいことです。
来年からは、アルプスに登るのも9月からにしようかな。
ほんとに暑いんですもん。
夏に、高い山へ涼みに行くのがよかったのに。
今は、太陽をあびていれば暑いけれど、7月や8月の暑さ、熱さとは全然違います。
夕陽のようなやわらかさ、というか。
防寒具が増えるけれど、持つ水分が減りますし。
13:00~13:20
鳳凰三山が見える。
ここで休憩しちゃおう。
白く見えるのが薬師岳かな。
サラサラと歩きにくい砂地です。
あそこからの朝陽が好き。
10年前の自分、テント泊のザックを背負ってよく、いっぺんに上まで行けたなぁ。
今回は、始発バスの時間が遅かったこともありますが、2日に分けています。
やっぱり、体力のある時の方がたのしめることっていっぱいあると思うのです。
体力低下をくいとめつつ、楽しめる期間をのばしたい。
最後の20分は、なだらかです。
何度も歩いているので、白根御池小屋が近いことが分かる。
13:55 白根御池小屋に到着
標高2230m。
700m上がってきました。
息が上がらないようにゆっくり歩いたのと、歩行時間が短かったためでしょう。
ザックも軽いし。
全く疲れてない。
はぁ〜、涼しい。
続きます。