10:35 白根御池小屋分岐
あと20分で終わってしまう。
バスの時間までまだまだあるので、のんびり休憩します。
記憶って怖いなぁ。
このブログを始めたのは2018年11月ですが、その年の夏に北岳と間ノ岳へ登っています。
そのときの記憶で、白根御池小屋までは平らな道だと思っていました。
標高差700mもあるのに。
体力がある頃のイメージって怖い…
一昨日の登りより、今日の下りで標高差を余計に実感しました。
体力過信の遭難事故って、これだと思うのです。
毎年登っていれば、老いや体力低下をイヤでも実感していくのだろうけれど、何年かぶりの登山だと「大丈夫だった」「大して疲れなかった」などのいいイメージしか残ってないまま、行ってしまうのではないか。
山を歩くと毎回疲れるのに、私はいつも「いい景色だった」「楽しかった」しか覚えてないんですもん。
今だって、疲れているのに「次、どこの山へ行こう」って考えていますから。
10:45
行くか。
吊り橋を渡ると、下りてきちゃったんだなぁ~と実感します。
また彩雲が見えました。
見つけたらいいことあるかも* 虹色に染まる美しい雲「彩雲」を探してみよう | キナリノ
楽しかったです、今回も。
ありがとうございました。
山に向かって一礼して、いつも登山を終えます。
11:05
インフォメーションセンターに着くと、芦安(あしやす)行きの乗り合いタクシーが出るところでした。
「芦安で温泉はいって、次に来るバスで甲府駅まで行くのはどうですか?」
と、声をかけてくれた運転手さんがいて、心は揺れました。
でも…
芦安から乗る時に座れなかったら、甲府駅まで1時間立ってなければならない。
「座れますよ、芦安でいっぱい降りますから」
でも決断できず。
結果を申しますと、座れたと思います。
私が乗ったそのあとのバス、ほぼ満席だったけれど芦安でほとんど降りられまして、甲府駅まで乗ったのはたったの3人でした。
ほんとに、車で全国からいらっしゃるんですねぇ。
インフォメーションセンターのコインロッカーに預けていた、サンダルや着替え(ラクチンなので、いつもワンピースです)を回収し、バス停に順番待ちのザックを置いて(そういうシステムなのです)から、トイレで着替えました。
ここのトイレは洗面台がなく棚になっているので、毎回この場所をお借りしています。
野呂川の向こうから移設された広河原山荘。
きれいだなぁ、できたばかりですもんね。
ここは、食事がおいしかったよな。
ちょっとのぞいてみたけれど…
ランチのメニューは、普通なのね。
じゃあ、コーラをいただこう。
甲府駅まで2時間かかるので、もう一度トイレへ行っておこうと思ったら…
ここは洗面台があるのか!
後先考えず、顔を洗ってしまった。
手ぬぐいはザックの中です。
仕方ない、スカートの裾で拭く。
バス、値上げするのね。
前は2,100円くらいだったような…
2,700円でもなんでもいい、仕方ない。
でも、並んでいるみんなが座れるようにしてくれないかな…
お願いします。
運賃はICカードで払えるようになりましたが、協力金の300円は現金なので、窓口か車掌さんにお支払いします。
広河原にいた係の方が
「上は風、すごいの?」
はい、かなり。
「さっき、北岳山荘から、風で動けない人がいるって連絡入ったんだよ」
動けないほどの風になったのか。
だから、救助隊の方とすれ違ったんだ。
そして、バス酔いしながら甲府駅へ向かいます。
このときの車掌さんに一言いいたい!
「上はどうでしたか? 昨日下りてこられた方たちは、すっごく良かったって言ってましたけど。下からもてっぺんまでよく見えてねぇ」
あのさ、それ、私たちがいちばんよく知ってんだわ。
バスに乗ってる人たちは、私のように昨日、上にいったか、上をずっと歩いてきたかの、どちらかなのよ。
昨日、上に着いていれば、今朝すっごくきれいな景色が見られたであろうことは想像できるわけです。
私だって、そうしたかった。
ほんっと、余計な一言。
それまでは、車掌さんの問いかけにポツポツ答える人もありましたが、この一言により、車内は完全に沈黙。
すてきな車掌さも、いるんだけどなぁ。
今日はハズレ。
「強風のなか、無事に下りてこられてよかった。また来てくださいね」
くらいでいいと思いますけどね。
ちっ。
でも甲府駅に着けば、温泉に負けない楽しみが待ってますから!
駅前にある「奥藤」さんでの食事です。
奥藤本店 国母店/甲府駅前店 元祖甲府鳥もつ煮と手打ちそば -創業大正弐年-
どうしようどうしよう、何食べよう~。
イチジクの天ぷら?
先月、西伊豆で食べた「イチジクの揚げ出し」がすごくおいしかったのを思い出し、注文。
あと…
天ぷらぶっかけそば、鶏もつ!
鶏もつは七味をかけると、さらにおいしかったです。
〆は、韃靼そばプリン。
余は満足じゃ。
また南アルプスに登るぞ~。