登って潜って、月をみて。

生きていれば、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる。

金峰山(きんぷさん)~甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)へ その1

韮崎駅からバスで、瑞牆(みずがき)山荘へ。

時刻表(韮崎瑞牆線) |

毎回思います。

もうちょっと早い時間のバスがあるといいのだけれど。

始発のバスで 8:50 → 10:09 なので、登山口でトイレなどを済ませたら歩き始めが 10:30 頃なんですよねぇ…

利用者が少ないからこの時間しか運行しないのか、早い時間に運行しないから利用者が少なくなるのか。

早い時間だと、甲府あたりで前泊しないと乗れないからかなぁ。

3年前にも同じ10月に、金峰山瑞牆山に登っていました。

そのときは雪だったんですよ〜。

今回は瑞牆山(みずがきやま)へは寄らずに、金峰山から甲武信ヶ岳へ向かいます。

本日のコースタイムは4時間30分。

暗くなるのが早い季節は、気が急いてしまう。

3年前はバスに3人しか乗らなかったけれど、今回は17人でした。

バス停に並んでいる人たちの足元に置かれているザックに目をやると…

おっ、ミレーばかりではないですか。

ひぃふぅみぃ(本当は1、2、3…です)と数えると、私を含めて10人がミレー。

半数以上です。

ほかは、グレゴリー、ドイター、オスプレーなどが各1名ずつでした。

 

10:10

終点「みずがき山荘」に到着。

 

10:30

支度をしてトイレをすませて、出発します。

サンダルを登山靴に履き替えたので、ザックをパッキングし直したのですが、いろんなものをポロポロ落とす。

こんなこと初めて。

縁起でもないわぁ。

モノを落とすばかりでなく、命を落とさないようにしなくては。

危ない箇所はないですが、そんな山だって事故がおきるときはおきます。

モタモタしていたから、同じバスに乗ってきたみなさんは行ってしまいました。

ひとり静かに歩けます。

色づいた葉が、陽に透けて輝いています。

視界をうめつくす黄と黄緑、たまに赤。

うっとりするほどです。

 

11:00

視界がひらけました。

 

富士見平小屋手前に水場があります。

今日は麦茶をたくさん持っているので寄りません。

 

11:10

富士見平小屋

10年以上前になります。

妹と何度か、ここでテント泊をしました。

登山口から近く、水も豊富なので、重たい荷物を背負って歩く時間は1時間だけ。

テント初心者にピッタリだと思います。

テントを設営したら瑞牆山に登り、翌朝に金峰山を往復してきて、昼ごはんを食べてテントを撤収して下山。

季節を変えて、何度か歩きました。

3年前に食べなかった「天然きのこうどん」

そんな昔に食べなかったものを記憶している、自分の食い意地が怖いです。

今回は食べたいけれど、日没が早いのでちょっと迷っていました。

売り切れ!

心おきなく、金峰山に向かえるわ。

大日岩までがんばって、おにぎり食べようっと。

おにぎりを持ってきているのに、うどんも食べる気満々の食い意地も怖いです。

 

森の中を歩きます。

このあたりは急登がないので、本当にラクです。

 

歩いているうちに、山にいるのに、海のことが気になって気になって。

先日、高知県柏島でナイトダイビングをした際に、ヤガラのあの長いくちばしで正面衝突されました。

痛くはなかったけれど、何かに当たられた衝撃は感じました。

慌ててライトを向けたら、ヤガラ。

暗いと見えてないのか?

夜の海では、ガンガゼという棘の長いウニみたいのが目立ちます。

刺さったら怖いと思うから目につくというか。

魚はこの棘に刺さることはないのかな?

気になる。

ガイドさんに問い合わせてみます。

なんでも知ってるんですもん。

 

そんなことも考えながら、明るい苔の森を進んでいきます。

 

12:00

大日小屋

 

葉が落ちる季節は、見晴らしが良くなります。

 

ちょっと岩を登り…

 

12:25

景色がひらけました。

富士山は見えませんが、南アルプスの眺望がいい。

大日岩の少し手前です。

大きくて座りやすい岩があり、無風でポカポカなので、ここでおにぎりタイム。

朝にぎってきた、でっかいおにぎりを食べます。

米、最高!

 

景色をぼけ~っと見ていると、すぐ時間がたってしまう。

 

12:50 出発

すぐに大日岩です。

すれ違ったおじちゃんが「大日岩には登れるんだよ」と教えてくださいました。

白いペンキで目印がつけられているので、それをたどれば10分でてっぺんまでいけるとのこと。

そこからは金峰山が見えるそうです。

でも、私は登りません。

こういう岩って、神様がいると思えるのです。

これから登る金峰山の五丈石、先日登った鳳凰三山地蔵岳オベリスク

ただ、ゴロゴロとあるわけでなく、なんらかの意思でその形になっているように思えて。

 

岩から木がはえてる。

 

稜線に出るまで、あとちょっと。

この先は…

 

13:55 砂払ノ頭

稜線、でたー!

 

うわぁっ。

思わず、声が出てしまった。

何回も何回も、見ている景色なのに。

いつも感動します。

富士山、きれい。

最高だ!

涙がこぼれてしまう。

山にいると、涙もろくなります。

こんな景色が見える日に登らせてくれて、ありがとうございます。

 

八ヶ岳の手前に、瑞牆山

 

南アルプス

景色が良すぎて、なかなか進めません。

 

ここ、凍ると歩きにくいとこ。

 

富士山はやっぱり、いいなぁ…

特等席に腰かけて。

 

14:25 

小屋と金峰山の山頂への分岐です。

山頂でのんびりしたいので、小屋へ寄って受付(遅くなると心配しますから)とトイレをすませてから。

 

苔が、もふもふです。

 

あの積まれている石が見えたら、金峰山小屋はすぐ。

 

14:40 

金峰山小屋

ザックを置いたら、山頂へ行こう。

 

続きます。