山、はじめます。

生きていれば、山を元気に歩ければ、こんな景色に出会うことができる。こんなに幸せな気持ちになれるんだ。

高尾山の先、一丁平へ

駅まであと1分、ってところで気づきました。
箸と油を忘れた…
油はウィンナーを炒めるため。
こんがり焼き色をつけたかったけれど、今日は茹でよう。
問題は箸だ。
今まで何回も箸を忘れ、そのたびに枝を拾っている。
でも今日は現地ではなく、駅に着く前に気づけたからコンビニに入ります。
でも、食べたいものは全部、背中のザックに入っているから何を買えばいいのか…
重いものや、かさばるものは入れたくないしなぁ。
20リットルだから、あとは今着ているダウンしか入る余地ないし。
かといって箸を使わないもの、たとえばチョコを買って
「お箸をください」
って言いたくない。
うーん。
フリーズドライのにゅうめんを買いました。
無事にお箸を手に入れて、京王線に乗ります。

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先週あたま、「高尾山を歩いて今シーズン終わりにしよう」って勤務明けで帰ってから決めました。
帰るとき、あまりにきれいな青空だったから。
急いで支度したもんだから、ほかにも何か忘れてそうだけど…まぁ、ひとりだから誰に迷惑をかけるでもないので、いいでしょう。
私の山歩きシーズンは、スギやヒノキの花粉がおさまる5月中旬から、飛び始める2月上旬くらいまで。
大量に飛散する年は早くにあきらめて、雪見露天風呂という贅沢旅行にシフトします。
スノーシューで散歩できるあたりに温泉があれば最高!
高峰温泉、最高です!
 
これで、山はしばらくお休み。
緊急事態宣言で「不要不急の外出・移動はやめてくれ」って、また。
楽しみは、不要不急の中にほとんどあるんだなぁ、ってことがこの1年でよーく分かりました。
仕事、食品・日用品の買い物、近所を散歩、献血だけが不要不急以外だと思われます。
それだけの日常にだって、幸せを感じることや楽しいことはもちろんある。
仕事を失ったり、収入が激減した人たちには、その日常すら危うくなってることも分かっています。
けれども、山歩きや旅行がほんとに楽しみでした。
計画をたてるのも大好き!
休みを楽しみに、毎日仕事をしていた。

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山歩きは、私にとって体と心の健康維持に、すっごく役に立っている。
言い訳っぽいですが。
電車やバスで一言も話さず、山の上で自分でご飯をつくり、景色を眺めながら食べる。
トイレを使わせてもらうくらいだけれど…
 
2020年、新緑の季節、高尾山や奥多摩のキャンプ場は県をまたぐ移動を制限された東京都民が都内で楽しめる場所を探し、「外ならいいんだよね」と大挙して押し寄せ、駐車場や道路を封鎖する結果となりました。
私がいくら、静かに移動して、自分でご飯を作って食べて、と言っても同じことをやることになってしまう。
 
毎年、スギやヒノキの花粉が飛び始める頃に山歩きをやめているのだから、それが前倒しになっただけなのだけれど。
でもいつもは「またね〜」って感じなんです。
花粉が飛ばなくなれば、また山に行けたのですから。
今回は、卒業式くらいの気持ちです。
小中高、と泣かなかったので今回も泣きませんが、それくらいお別れ感があります。
 
だって、緊急事態宣言いつ終わるか分からない。
ついこの間まで、gotoを5月まで延長!とかやってたのに。
手帳には、2021年に登りたい山々が低山からアルプスまで月ごとに書かれているけれど…
今年になって計画したのではなく、登りたい山がありすぎて、何年にもわたる計画なのです。

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高尾山の山頂から1.5キロ。
一丁平に着きました。
登った先にどんな景色があるのだろう、と期待させてくれるこういう階段が好きです。
知っているのに、いつも「うわぁ」と笑顔になれる一丁平からの眺め。
途中、凍っているところもあるので注意!

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さてさて、ご飯!
お腹すいた〜。
早朝におにぎり食べただけ。
図書館やスーパーに寄ったので、登りだしが13:30と遅くなりお腹がぐぅぐぅ。

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まず、ウィンナーをボイル。
茹で終わった湯に、「プチッと鍋」の坦々ごま鍋を投入。
家で切ってきた白菜とネギ、豚バラをいれてグツグツ。
その間に、ウィンナーにかぶりつく!
うまぁい!
熱々で食べるのがいちばん大切なことなので、写真は雑です。

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シメは、業務スーパーで30円で売っているお気に入りのちぢれ麺(残っている汁が少ないから、ドロッとしちゃうんですけどね)とゆで卵。
坦々ごま鍋に合う〜。
底が深いフライパンは、とっても便利です。
鍋も炒めるのもできて万能。

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デザートは、のし梅。
お茶を飲みながら、本を読む。
鳥の声しか聞こえない。

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まもなく沈む太陽の放つ光はとても強く、富士山が見えないほど。
日没の時間に間に合うように、もみじ台へ移動しよう。

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そして…もみじ台で迎えたマジックアワー、ひとりっきりで堪能させてもらいました。

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丹沢の山々のグラデーション。
そしてその奥、美しい富士山。
山の稜線をふちどる茜色から、空への藍色がたまらない!
また必ず来ます。

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夜明けはまだ遅いけれど、ずいぶん日が長くなってきました。
明日も仕事だ。
もうちょっと、もうちょっと、と眺めていたけれど寒くなってきました。
もう17:30。
ぼちぼち帰りましょう、明日も仕事だ。
 
木々の間からこぼれんばかりの東京の夜景。
3.11のあと、ここから見る夜景は、どんなだったのだろう。

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民主党をことさら持ち上げるつもりはないし、鳩山さんの「最低でも県外(沖縄の基地問題)」や、原発に関してカンさん(菅さん、って書くとガースーかと思われちゃいそう)の指示ミスとか、いろいろあったと思います。
でも、誰もが初めて直面する状況に右往左往しながらも、何度も会見をひらき、懸命に答えていた気がするのです。
あれから10年たち、私のものの見方も変わってきているかもしれないけれど、少なくとも今のように、質問と答えが全く噛み合わない挨拶(会見じゃなく、挨拶らしいです)を見せられたことはなかったんじゃないかな、って。
 
夜景が視界に入らぬように背を向けて、目をつぶりヘッドランプを消してみます。
しばらくして目を開けると、頭上の空は真っ暗じゃないけれど、背の高い木々に囲まれて完全に闇。
この闇が好き。
夜でも煌々と明るい今、山にしか闇がない、と思います。
 
あぁ、高速道路を走る車の音が大きくなってきた。
あと1キロくらいで登山口です。
たくさん深呼吸。
乾いた木の甘い香り。
枯れ葉や土の匂い。
 
しばし、山とお別れです。